天帝軍(てんていぐん)とは、漫画『北斗の拳』およびそれを原作としたアニメなどに登場する架空の軍隊である。
本稿ではその構成員と共に、本拠地である中央帝都(ちゅうおうていと)についても、併せて解説する。
概要[]
ケンシロウによって拳王ラオウが倒され、拳王軍の脅威が去った後に台頭してきた勢力。4つの端がYの字の形に割れている十字の紋章があり、将軍や一般兵などはこの紋章の入ったマントや防具を身に付けている。本拠地は中央帝都。成長したバットとリン達が率いるレジスタンス「北斗の軍」に対する敵組織として登場し、アニメでは『世紀末救世主伝説 北斗の拳2』より登場。その名に「天帝」と冠してはいるものの、天帝であるルイは総督ジャコウによって監禁されており、実質的なトップはジャコウである。ファルコやソリアといった元斗皇拳の使い手を擁し、北斗や南斗を滅ぼすべくこれらの制圧にあたった。
支配下に置かれている地域では「ジュドル」という通貨が使用され、劇中ではリンやバットなどの手配書に記載されている賞金の総額をこれで表している。このように反乱分子となる者に対しては賞金を懸け、アインのような賞金稼ぎにその始末を依頼する場合もある。
構成[]
総督とその息子[]
- ジャコウ
- 声 - 千葉繁
- 帝都の総督。天帝ルイを幽閉し、その権威をもって天帝の代理総督として君臨し、自分のために圧政を敷いた。拳法の心得はなく戦闘能力は非常に低い。
- 過去のトラウマから極度の暗所恐怖症であり、自らの両肩にライトを装着するほどの重症である。また、光を求めるときの彼の台詞「もっと光をー」はドイツの詩人・ゲーテの言葉のパロディである。悪知恵が働く男で、元斗の村にラオウが侵攻した時も、ラオウにその性格を見抜かれ殺されそうになるが、ファルコの母をダシに使って命拾いした。この時にラオウに威圧されたことで、北斗神拳恐怖症になっている。また、彼の暗所恐怖症はファルコ曰く、「闇夜に輝くのは北斗七星」であるからとのことである。
- 天帝を人質に取り、ファルコを始めとする帝都全軍をいいように扱っていたが、アインの命を張った行動で天帝が解放された後はファルコによって呆気なく始末される。断末魔の叫びは「ほげ〜〜〜!!!」。
- アニメOPでは筋肉が逞しく描かれている。原作ではハーン兄弟の死後に登場するが、天帝編開始となる『北斗の拳2』第1話より登場する。断末魔の叫びは「ちょっと、あついよ〜!!」に変更された。
- ジャスク、シーノ
- ジャコウの息子達。兄がジャスク、弟がシーノでアニメには登場しない。
- シーノは父ジャコウと異なり北斗神拳恐怖症ではなく、北斗の軍が攻めてきた時は「俺は北斗など恐れてはおらぬ」と北斗の旗を燃やし北斗の軍を挑発するが、ケンシロウの投げた槍を喉に受け死亡。アニメでは「青光のボルツ」が代役で登場。
- ジャスクはアインの鉄拳を喰らって壁に激突するが生きており、リンをさらってファルコが仕掛けた爆薬のスイッチを入れて帝都を爆破した。生き残った配下の兵達と共に修羅の国に逃亡するも到着早々、名もなき修羅に襲われ致命傷を負う。そこで海を渡って来たファルコと遭遇し、北斗元斗抹殺という自らの目論見が成功したと悟ってファルコを嘲笑いながら果てた。アニメでは「緑光のタイガ」が代役で登場。
帝都の将軍[]
いずれも元斗皇拳の使い手で、体から放たれる闘気の色にちなんだ異名を持つ。また、彼らが着用しているコスチュームのカラーもそれに準じたものとなっている。ボルツとタイガはアニメオリジナルキャラクター。
- ファルコ
- 声 - 田中秀幸
- 元斗皇拳最強の使い手で、部下からの人望も厚い。別名「金色のファルコ」。本来は天帝に仕える立場だが、ジャコウによって天帝を人質に取られているため、その命令に従うことを余儀なくされていた。
- ソリア
- 声 - 池水通洋
- ケンシロウと拳を交えた最初の元斗皇拳の使い手で、ファルコに次ぐ腕を持つ。別名「紫光のソリア」。かつて、ファルコと手合わせしたことがあり、その際に片眼を失明している。天帝編以前の経歴については、回想シーンを含めても物語では語られていない。元斗皇拳を駆使してケンシロウを苦戦させたが、北斗百裂拳で爆死。
- 総督となったジャコウが実権を握り天帝の存在は事実上幽閉されてもなお、ファルコには忠誠を誓い、天帝の命であればと北斗や南斗を逆徒と称し、軍を率いて遠征し跋扈に務めた。
- そのさなかでケンシロウと対峙し、一時は優勢に戦いを進めながらも善戦及ばず敗れた。元斗皇拳の使い手としてもファルコを別にすると最強レベルの拳才を誇り、ケンシロウに傷を負わせたばかりか、相当なダメージを与えている。ただし、このときはケンシロウにとって元斗皇拳は初見であったため、手際よく戦えなかったという点に留意する必要がある。
- このソリアの敗北により、当初は後詰として帝都を守護していたファルコと赤光のショウキが北斗軍の討伐に動き出すことになる。
- 元斗皇拳屈指の使い手で、元斗流輪光斬や元斗皇拳破の輪といった複数の必殺技を持っている。なかでも前者は、いかなる拳士であっても回避することは不可能である。また、アニメ版では数人の元斗皇拳の使い手が登場するが、闘気が地面に当たり削れた跡をみても、その攻撃の破壊力や衝撃はソリアの拳ほど大きくはない。
- 登場した当時は、ケンシロウにとっても読者にとっても未知の流派である元斗皇拳を使うキャラクターとして立ちはだかった。また天帝とジャコウ総督を、人民を虐げるという強権的な権力者として描かれていた中での登場であったものの、ソリアは悪党という位置付けではなかった。このソリアの存在は、元斗皇拳の極意と存在意義を読者に説明するためのキャラクターであったといえるが、それ以上に以後対決するであろうファルコをはじめ帝都の支配者の強大さを演出する効果をもたらした。
- アニメにおいては、ファルコの初期の冷酷な所業であるマミヤの村襲撃と長老虐殺という「汚れ役」を押し付けられ、悪役として片付けられてしまった。
- ショウキ
- 声 - 玄田哲章
- 元斗皇拳の使い手の1人だが、友であるファルコがジャコウに屈した真実を知る。別名「赤光のショウキ」。暴虐の限りを尽くすジャコウに怒りを爆発させて命を奪おうとするが、天帝を守護しようとするファルコに止められる。ファルコはショウキを自由にするために彼に殺されたと偽装し、死体に紛れて中央帝都より送り出そうとしたが、見破ったジャコウの息子シーノの槍に貫かれてしまい、発見したケンシロウの胸の中で息絶える。
- かつてショウキには、自分の村を野盗から救ってくれたケンシロウの恩義に報いるべく彼とユリアに隠れ家を提供して保護したいきさつがある。第一部でラオウを倒した後、静かに暮らせる場所を探すためにあてのない旅を続けていた二人にとって、そこが安住の地となった。
- 恩人であるショウキの死を看取ったケンシロウの怒りは凄まじく、シーノはケンシロウが遠投した槍(自分の槍)で貫かれ殺されてしまう。
- アニメでは仮面を被り、元斗赤光烈弾をもって心ならずもケンシロウと一戦交えるが、その実力を知った時点で手を引き、ケンシロウのために道を開けた。また、シーノに変わってボルツが代役として登場したことに伴い、とどめを刺したのがボルツとなった。
- ボルツ
- 声 - 秋元羊介
- 別名「青光のボルツ」。原作におけるジャコウの息子シーノの代役で登場。そのために元斗の拳士ではあるがジャコウに組し、ファルコとショウキに敵対する悪役となっている。ケンシロウの恩人でもあるショウキを殺害するが、最期はケンシロウによって北斗百裂拳で爆死した。
- ファルコやショウキ、ソリアが天帝に忠誠を誓い、北斗軍を壊滅させるために動いている間も行動を異にし、天帝に代わり実権を握った総督のジャコウの側近として玉座の傍らにあった。また、幽閉された天帝を救い出し、復権させようと考えるファルコらと激しく対立する。時にはジャコウが、北斗軍を壊滅せずに引き揚げたファルコを厳しく詰問し、鞭打つ場面では嘲笑を浮かべていた。怒りのあまりショウキがジャコウを襲った際にファルコが気転を利かせてこれを止め、あたかもショウキを葬ったかのように見せかけ逃がそうとした策を見破り、死体を流す運河から自身の青い槍でショウキにとどめを刺すなど陰謀にも長けた。
- だがこれが災いとなり、ショウキの死体を見たケンシロウの怒りに火を注ぐ結果となった。また、中央帝都めざし進軍する北斗の軍を見るや、彼らの旗をあえて掲げさせ、これを燃やすという挑発行為を行なう。
- 原作ではそれを見たケンシロウがシーノ目掛けてショウキの命を奪った槍を投げ、命中させるという場面で終っているが、アニメ版では、槍はボルツの肩を直撃したのみで、その後ケンシロウとの対戦シーンへと続く。
- ケンシロウとの実力差は歴然で、元斗皇拳の使い手らしく元斗青光火拳という槍状に模した闘気を叩きつける必殺技を用いたものの、かすり傷程度のダメージしか与えられず、怒りに燃えるケンシロウの気迫に押される形で圧倒される。断末魔の叫びは「あ、あ、あおー!」。
- ファミコン用ゲーム『北斗の拳2』では6ステージのボスキャラクターとして登場し、このゲームにおける設定では元斗四天王の一人ということになっている。
- タイガ
- 声 - 佐藤正治
- 別名「緑光のタイガ」。原作におけるジャコウの息子ジャスクの代役で登場。ボルツと同じくジャコウに組し、ファルコと敵対する悪役。帝都崩壊後は原作のジャスクと同様にリンをさらって修羅の国へ逃亡するが、直後に名もなき修羅に惨殺される。なお、帝都崩壊時の彼の仔細な行動を見ると、原作でのジャスクとは対照的に天帝ルイが解放された後はジャコウをあっさり見限る。かといってファルコやケンシロウ側に降伏するわけでもなく、自身の逐電のために「北斗の軍」側の天帝の血を引くリンを連れ去って修羅の国に渡り、抗敵するファルコとケンシロウをさらなる過酷な戦いに巻き込むような少々複雑な所行に及んでいる。
- 幽閉され実権を奪われている天帝を救出しようとするファルコ達とは距離を置き、自身も将軍という立場であったが逆徒討伐には赴かずジャコウの側近くにあり、政権の黒幕的な存在として暗躍する。しかし、天帝よりもジャコウに臣下の礼をとっていることをあからさまにしていたボルツに比べ、タイガは一見してつかみどころのない腹黒い人物として描かれていた。
- ボルツがケンシロウに倒された後は急速に存在感を増しジャコウの警護を行なうが、北斗の脅威と帝都の明かりが消えたことによる暗闇に怯え乱心に走るジャコウを諌めようと腐心した。ファルコがケンシロウと対決している間、帝都攻略のためにバットら北斗の軍がジャコウの眼前まで迫ったとき、タイガははじめて彼らの前に立ちはだかり元斗皇拳を披露している。アインがこれに対抗しようとしたが、タイガはアインの動きを読んでいたためこれを難なく退けた。
- これによりジャコウの人望が増したが、ファルコとケンシロウとの対決が膠着化するのに合わせ、天帝が救出されたことを見たタイガは一転してジャコウを見限り、帝都崩壊の引き金を引いた。しかし、ジャコウがファルコによって殺された後、北斗と元斗の戦局をかき回すためリンをさらって海を渡り修羅の国へと向かうが、その地で元斗皇拳の使い手としての実力を発揮せぬまま下級修羅の群れに遭遇し命を落とした。
- 修羅の国という存在を知っていたことなどからみると、帝都の将軍の中では情報力を持っていたとみられる。また、命じられたことを冷徹に遂行するソリアや天帝に忠誠を誓うファルコなどと違って本心を隠し、最終的には寝返るという行動からしても、原作のジャスクにはない描かれ方をされている。元斗の拳士の中で唯一、ケンシロウとは一度も対峙せず、また一面識もない人物である。
- ゲーム『北斗の拳2』では、3ステージ目のボスキャラクターとして登場する。
郡司令およびその配下[]
- バスク
- 声 - 池田勝
- 郡司令の一人で「華山獄握爪」の使い手。成長したバットとリンが率いる「北斗の軍」の反攻やケンシロウにより各地の郡都が壊滅していることを知っても、自身の郡都の安堵には自信満々であった。無関係の女性をリンと称して、北斗の軍を罠に誘おうとするなど姑息な性格。
- 「華山獄握爪」は、体を回転しながら、握った鋼鉄をも引きちぎる技であったが、ケンシロウには全く通用せず、秘孔を突かれて爆死。「華山獄握爪」をケンシロウの胸に喰らわせたが逆に自分が回された。そのときの悲鳴は「あいぎゃげへえ」。死に際の叫びは「ぺぶしゃ!」(アニメ版では「およー、ペよー!!」とを叫んだ後、体が真っ二つに裂けて爆発)
- バスクの郡都が抵抗軍の手に落ちた後、リンとバットはケンシロウと再会できた。
- モデルはプロレスラーのハルク・ホーガン。
- バロナ
- 声 - 田中康郎
- バスクが統治する郡都の副官。間違えて捕らえた女をリンとして公開処刑にしようとしていた。処刑に際しては公開処刑場のスタジアムに詰め掛けた民衆に向かってポーズを取り、何度も「イエーイ!」と叫んで存在を誇示し、たびたび「はあ〜!」という大きな息を吐いていた。現れたケンシロウに「息が臭い」と言われ、怒って挑む。しかし一撃で地中にめり込まされて敗北する。
- なお、雑誌掲載時と単行本ではバスクが黒人のバロナを差別的な語句(黒ブタ)で卑下する台詞があったためにアニメ版では改変され、愛蔵版と文庫版もそれに準じた台詞に変更された。
- モデルは「特攻野郎Aチーム」のコングで、海外ではミスター・Tとしてホーガンとプロレスのタッグも組んでいた。
- ゲイラ
- 声 - 水鳥鉄夫
- 郡司令の一人で、妖しげな風貌を持つ催眠術師。肥満のせいか、極度の面倒くさがりで何をするにも「面倒くせえ」を連発していた。ケンシロウと対峙し催眠術で操ろうとするが効くはずもなく、本人が「息を吸うのも面倒だ」と言ったばかりに「息を吐くことはできるが吸うことはできなくなる秘孔」を突かれ死亡。
- 映画『スター・ウォーズ』のジャバ・ザ・ハットに似ていたせいか、アニメ版では水色の髪の毛が付けられ、輪郭も変えられた。
このほか、ケンシロウに制圧された郡都の司令でザクがいるが、劇中で名前が挙がったのみである。拳王配下や聖帝配下のアニメオリジナルキャラクターにも同名の者が登場していたことで紛らわしかったためか、アニメ版ではゾングという名前に変更された。
司刑隊[]
- 司刑隊隊長
- 声 - 銀河万丈
- 司刑隊の隊長で、担当エリアは西の郡都。天帝軍の横暴に対して町で決起を訴えていたジョウを背後から捕らえ、その巨体を化け物呼ばわりした彼を収容所が満杯との理由ですぐに殺害した。囚人を護送中のところを北斗の軍に襲撃され、状況が不利と判断すると護送車を捨て同伴していた部下のバイクで逃走。その際、部下に指示を出して車の檻にガソリンを浴びせて火をつけ、護送中の囚人を焼き殺すという非道な所業を行う。その後、リンとバットの手配書を見ていたところをケンシロウによって壁に叩きつけられ、振り向いたところで倒された。
- アニメ110話(『北斗の拳2』第1話)では、北斗の軍から逃亡するまでのところで出番は終了し、ケンシロウに倒されるシーンはない。声を担当した銀河はこの回の劇中ナレーションも担当し、エンディングではナレーターとしてクレジットされている。
- ゲルド
- 声 - 屋良有作
- アニメオリジナルキャラクター。天帝軍の司刑官で、赤龍党の残党狩りに執念を燃やしている。かつては天帝軍特殊部隊の隊長で、赤龍党のリーダーであるムハリにより頬に傷を付けられた過去があリ、その所在を探るためにメンバーを虐殺した。後に自ら現れたムハリに対し、長槍で深手を負わせ殺害。その日の夜に残りのメンバーが本拠地に攻め込み、自爆しようとするムハリの息子ハルを挑発しているところにケンシロウが現れ、あっけなく秘孔を突かれ死亡。断末魔の叫びは「おーぶー‥ちぃー!!」。
天帝とファルコの協力者[]
- 天帝ルイ
- 声 - 鷹森淑乃
- リンの双子の姉で天帝。ジャコウにより、帝都内部の最下層の地底深くに長らく幽閉されていたために盲目となる。当初は天帝がどういう存在なのか、また天帝軍の内情も明らかでなかったことからこの天帝が悪の元凶のように見られていた。
- 赤ん坊の頃より生き別れた妹・リンのことをファルコから伝え聞いており、いつも思っていた。リンが修羅の国へ連れ去られた時も彼女のこと心配するなど、非常に妹思いである。リンが中央帝都にやって来ると彼女の心に呼びかけ、自分の存在を感知させた。帝都の最下層に落とされたサイヤやミュウらに助け出され、リンとの運命的な出会いを果たした。
- サイヤ
- 声 - 小林通孝
- ファルコに仕える信望厚き少年従者。ファルコやミュウらと共に天帝ルイの所在を捜索していた。
- ファルコがケンシロウとの決戦に出向く前に帝都に仕掛けていた爆薬の起爆装置を託されるが、密偵の報告で起爆装置が見つかると地下の最下層へ落とされてしまう。その後は同じくして地下に落とされたバットらと行動し、ルイと再会し、リンがその姉妹である事を知る。
- アニメ版では、少年から青年兵に設定が変えられた。
- ミュウ
- 声 - 小口久仁子
- 帝都の宮中侍女で、ファルコの恋人。「ファルコの死は、自分の死」との覚悟を持つ。表向きは侍女としてジャコウに仕える立場であったが、天帝ルイの所在を探るためにジャコウの身辺を探っていた。
- 帝都に仕掛けていた爆薬の起爆装置が見つかってしまい、サイヤやリン達と共に地下の最下層に落とされてしまうが、そこで捜していた天帝ルイと偶然再会する。帝都陥落後は、修羅の国に連れ去られたリンを追って死の海へ旅立つファルコを見送り、彼の子を宿したことを元斗の伝書鳩で知らせた。なお、この時のファルコの子はゲーム『北斗の拳4』で「白銀のミッシュ」の名で登場している。
その他[]
- A級反逆者収容所の所長(ベロン)
- 声:沢木郁也
- A級反逆者収容所の所長を務める。都群からの命令で囚人全員を処刑しようとしたが、そこに現れたアインにより囚人の解放を要求される。だがアインの娘・アスカを人質にとった賞金稼ぎレンにより形勢逆転に成功。アインを鉄棒でメッタ打ちにするも、ケンシロウによってアスカが助けられるとアインによって脳天をカチ割られて死亡した。
- アニメではベロンという名前が与えられ、西の砂漠最後の群都の司令として登場。アインに賞金稼ぎを集めてケンシロウを倒すための軍団を作れというが、拒否される。さらには留守中に北斗の軍によって陥落させられ、アインが加わっていたことを知りアスカをレン達にさらわせるという展開である。
- ゾルバ、ザルジ
- 声 - 平野正人、岡和男
- アニメ版オリジナルキャラクター。ケンシロウが死んだという噂を流し、その墓を訪れた者を抹殺して天帝軍に刃向かうことの無力さを知らしめるのを生業としている。
- 共に死神のようないでたちで大振りの鎌を持ち、胸に天帝軍であることを示す十字の紋章が入った装束を着用している。赤い服を着ているのがゾルバ、黒い服を着ているのがザルジである。
- ケンシロウが死んだという噂を聞いて真相を確認すべく、その墓を訪れたジイ、アイ、ジョウの3人の前に地中から現れジイとアイを殺害。ジョウをあえて見逃して街に戻らせ、ケンシロウが死んだという噂を広めさせた。その後、墓を訪れたケンシロウ本人の手で倒される。
- 天帝軍兵士
- 声 - 千葉繁 ほか
- 天帝軍の一般兵士。ケンシロウ達のやられ役である。都郡に駐屯する一般兵は赤い十字の入った青い防具を身に付けている者が多いが、中央帝都の防衛に当たった兵士は同様のデザインで色が黒の防具を身に付けている。ファルコの直卒する兵士は、彼の異名「金色のファルコ」にちなみ金色の防具を身に付けている。多くの兵士は略奪や暴行を働くならず者ばかりで自軍が不利となれば逃げ出すような連中だが、ファルコの率いるこの金色の兵士達は忠誠心が高く、彼のためなら死ぬことも厭わなかった。なお、金色の防具を身に着けているのはファルコの兵士だけではなく、ゲイラの部下にも身に着けている者がいた。
- このほか、死闘を展開して疲労困憊となったケンシロウとファルコに巨大な鉄の矢を放ち、ジャコウに「二人を倒せば帝都の長にしてやる」と言われて二人に襲い掛かった兵士達もいる。
中央帝都[]
ジャコウが作り上げた天帝軍の本拠地で、超近代的威容を誇る。リン曰く「人々の希望の灯を消し、時代を暗闇に包む天帝の本拠地」。「帝都」とはいうものの市民生活の描写は特になされていない。外壁にぐるりと砲台を配しており、都市というよりはむしろ要塞としての色が強い。ここで指揮を執るジャコウが極度な暗所恐怖症なため、夜はライトアップが行われ星のように明るい。その外観から機械化の進んだハイテク都市のように見えるものの、ライトアップを行う電力は地下で働かせている囚人の人力発電で賄っている。
天帝軍により、囚人としてここに収容された者は死ぬまで強制労働を課されるため、生きて帰れることはない。死体は地下水路より袋詰めにされた状態で運河に流される。防衛のため中世の城に見られる城壁のような壁で帝都を2重に囲んでおり、それぞれ正面側に門がある。第1の門の前にはジャコウの息子・ジャスク(アニメではボルツ)が配置されていた。第2の門には高圧電流が流されており、これで第1の門を突破したケンシロウを黒焦げにしようとしたが通用せず、ここにいた兵士達もたちどころに倒されあっさりと突破された。帝都への入り口となる最後の門の前にファルコが立ち塞がり、ここでケンシロウとファルコの死闘が展開された。
ジャコウは地下の最下層に天帝ルイを幽閉しており、ファルコ達はその所在が掴めなかったものの、帝都内に潜入したリン達がジャコウのいる部屋の落とし穴により最下層に落とされたことでルイを発見できた。最終的にアインの活躍で天帝ルイは救出され、ジャコウも倒されたことで帝都は陥落、囚人達も解放された。そして修羅の国への逃亡を図ったジャスク(アニメではタイガ)により、ファルコが仕掛けた爆薬のスイッチを入れたことで爆破された。
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